苦しみとは抵抗である
苦しみとはつまり、抵抗である。
目の前の人生で起きること、
その事象が、『これはこうあるべきだ』というあなたの理想と異なる時、
そこに抵抗が生まれる。
『これはこうあるべきなのに、そうなっていない』
『これはこうなってほしいのに、そうならない』
これが抵抗であり、抵抗とは苦しみである。
それは流れの妨げだ。
それは葛藤である。
あなたには何らかの理想がある。
あなたはさまざまなことに対して、
自分の思い通りになってほしい。
その理想が苦しみの原因であると言ってもいい。
求めることとはつまり、
自分の思い描く理想に近づくための行為だ。
だから、理想、抵抗、葛藤、苦しみ、求めること、
これらは、決して切り離せない関係にある。
そして理想の裏には、
『私は完全ではない』という観念があり、
『私は完全を求める』という観念があるのだ。
だが、残念なのは、人は完全を知らない。
人は完全を知ることはできない、ということだ。
つまり、人の考えつく完全とは常に不完全であり、
それは単なる観念に過ぎない、ということなのである。
ヘルメス J シャンブ