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カーナビの買取で逮捕された話し

2013年の7月頃だっただろうか?

初めてMという人物から工具の買取の問い合わせがあった。

私はリサイクル業を生業としている。

普段通り客(M)が売りたい物の品名を聞き見積額を出した。

色々な工具を持ってきたのを憶えている。

十点以上はあったと思う。

それぞれに値段を付け数万円~10万円位の値段で買い取った。

買取という仕事は買い取る物があれば利益を出してメシが食えるので

当時の私は「この仕事は悪くないし、自分の性に合っているなー。」

と思っていた。

WAYLLY

確かに在庫を抱えるリスクはあるし

最悪売れなかったら損をするのだが

その当時はコレといった損害もなく、

しかも労働よりはるかに楽なので私の日々は充実していた。

初めてMから工具買取をした数日後、Mから電話があり

M:「カーナビの買取ってやってますか?」

私:「いや、やっていない。」と言うと、

M:「5台だけ買い取ってほしいんですけど。」

私:「カーナビの扱いも分からないし、

動作確認もできないから買取は出来ない。」と言うと、

M:「動作確認のやり方は私が教えますので、

とりあえず持って行っていいですか?」

私:「いや、買い取らない」と何回も断ったが、

しつこく買い取ってくれと言うので、しぶしぶ買い取ることにした。

Mを自宅兼事務所に上がらせ、

ひと通りカーナビの動作確認のやり方を聞き、

確かに動作品であることを確認したので、

3台を5万円ほどで買い取った。

 

早速売りに出したらすぐに売れて、そこそこ利益も出た。

数日するとまたMから電話があり、

「カーナビ買い取ってもらえませんか?」と言ってきた。

その後も数回同じ様にカーナビの買取をしてほしいと言ってきた。

5回くらい続いた時、

やけにカーナビを持ってくるので「おかしいな?」と思い、

「お前、もしかして盗んできたカーナビじゃないだろうな?」と聞いたら、

M:「違いますよ。

僕は元々中古カーナビ屋の店員でして

在庫も常時300台から500台保有している店の店長を任されていました。

今は店舗を持たないフリーの業者なんです。」

 

「今はその店は辞めましたが、

その時のオーナーから現在も付き合いがあり、

ちょこちょこ小遣い稼ぎさせてもらっているんです。」と言った。

何回も疑ったが、

その都度返答は同じで「盗んだ物ではない!」

とその言葉を聞き続けている内に私はMを信じた。

信じてしまったはおろか、

逆に私はこのMという人物に対し

「コイツは若いのに業者として頑張ってるんだな。

しかもこれだけの台数を扱っているし凄いな...」と感心すらしていた。

そうこうしている内に2日に1回・3日に1回カーナビを売りに来た。

2日・3日に1回複数台カーナビを持って来るので売るのが追い付かない。

しかも1台数千円~、高い物では5万円位で買い取った。

しかし、どのカーナビもすぐに売れ利益も出るので、

欲にかられた私は,

「このペースで来てくれたら数年で小金持ちになれるなww」と考え、

Mに「カーナビを2年間売りに来てくれ。」と言った。

M:「2年でイイんですか?もっと来ますよ!」と言われたが、

グイグイ来る奴だったし、あまり付きまとわれるのも嫌だなと思い、

私:「2年でいい!」と言った。

 

「2年後には小金持ちになっているぜ!ヘヘッww」と喜んでいた。

その時抱えていたカーナビの在庫数は44台になっていた。

私はネットオークションでカーナビを売っていた。

早く在庫を売りたかったので、

その日は早朝5時頃まで出品作業をしていた。

そろそろ寝ようと思い5時半に布団に入った。

「ピンポーン・ピンポーン」というインターホンの音で目が覚めた。

時計を見るとam8:30だった。

「こんな朝早くから誰なんだ!?」

キリスト教の勧誘だな...?」と思って出なかった。

また眠りにつくと、ケータイ電話が鳴った。

「誰からだ!?」と思ってい見ると、

当時付き合っていた彼女からだった。

「こんな早くから何や!?」

私:「はい、もしもし。」出ると、

(`Д´#) ムキー!! 彼女はすごい剣幕で!

 

 元彼女:「あんた!私の家に警察来てんねんけど、コッチに来てーや!」

「ピンポーン・ピンポーン」インターホンはまだ鳴っている。

私は悟った!「このインターホンを押している犯人は警察だ」と。。。

インターホンに出てみると、案の定、警察が10人くらい居た。

警察:「〇〇〇〇(私の名前)か!?」

私:「はい」

警察:「裁判所から逮捕状が出ている!」

   「盗品のカーナビはどこだ!?」

私: 「えっ?あれ盗品だったんですか?」

という事で、私が最初に持った疑惑は当たっていたのだが、

何度聞いてもMは「盗品ではない!」

と言うので信じてしまったのだ。

カーナビ転売は儲かっていたので欲に目がくらんでいたと言ってもいい。

 

しかし、なぜ警察が私の売りに出しているカーナビが盗品だと分かったのかと言うと、ネットオークションでカーナビを出品する時、

カーナビ本体に記載されている個別のシリアルナンバーを記載しなければならない。

カーナビ盗難に会った被害者が警察に被害届を出していたので、

その被害届が出ているカーナビを数十台出品していた私が調べられ、

私の家・当時付き合っていた彼女の家、

私の実家(母と脳卒中で左半身が動かない父が居た。)の三世帯に同日同時間に警察が突入したのだ。

私の自宅以外にも盗品のカーナビが置いていないかどうかということらしかった。

私はその日に逮捕され大阪の某市にある留置所に連れていかれた。

持ち物をチェックされ預かるということで私物は警察にわたした。

そこから23日間疑いが晴れるまで私は留置所と検察庁を往復した。

結局、元彼女の協力でMは逮捕され私の疑いは晴れ、

無罪・不起訴で釈放された。

こんな事態になり彼女にも迷惑をかけた。

 

「彼女とは別れるしかないな...?」と思っていたが、

一応いきなり逮捕され23日間誰とも面会できなかったので、

返したもらったケータイで、

彼女に「無罪で釈放されたよ。」

と言ったら、「良かったね(*^^*)待ってるよ」

と私の思いとは裏腹に?私が釈放されて喜んでいくれているようだった。

そして彼女に会ったら涙を流して喜んでくれた。

「なんてイイ彼女なんだ。」

Mは彼女のおかげで逮捕されたのだ。

私はお礼の意味も込め焼肉のワンカルビをご馳走した。

 

44台没収された時の私の損失額は少なく見ても100万円はあっただろう。

1年後、18台は持ち主が分からないため私の手元に帰ってきた。

それは私がお金を出して買い取っているので再びネットオークションで売った。

帰ってきたカーナビは売っても問題無いと警察にも了解を得ている。

 

ちなみに私にカーナビを売りに来ていたMという人物。

前歯が2本抜けていた。

当時は「何で前歯が2本抜けているんだ?」と聞いても

「転んで前歯が抜けた。」と言っていたが、

その後、Mが窃盗&麻薬取締法違反で起訴され、

有罪が確定し、刑務所に入ったと封書で知らされた。

「前歯が抜けていたのは覚せい剤のやりすぎだろう。」

覚せい剤の常習者は歯が抜けている奴が多いらしいからだ。

とんだ災難だったが、

検事には、「業者なんやから、気を付けなアカンでw」と言われた。

まったくその通りである。